高卒ブルーカラーの考えるあれこれ

1988年生まれ 大阪在住 二児の父

私はコウ・ウラキでイメージした

もう何年も前になるが、友人からFate/Zeroの書籍を貸してもらったことがある。TYPE-MOONのPCゲーム「Fate/stay night」のスピンオフ作品で、最初は同人誌として販売された。(書店では売られていなかった) 友人はどこからか同人誌版を入手し、とても面白いからと私に貸してくれたのだ。私はそもそも、大元のstay  nightをプレイしたことがなかったが、前日譚にあたるから知らなくても大丈夫ということで、借りさせてもらった。緻密な設定と濃厚な話にすっかり惹き付けられた私は、かなり長い話だったが二晩で読み終えてしまった。その後放映されたアニメ版もすごいなぁと思いながら鑑賞した。作り手の熱意が伝わる作品は、何かしらの響くものがある

 

私はFateシリーズは全然知らなかったのだが、空の境界はなぜか持っていた。空の境界は、Fateシリーズのシナリオライター奈須きのこによる同じ世界観を持つ小説だ。こちらも結構なボリュームがあって読み応えがあった。先の友人にお礼として貸してみようとしたが、断られてしまった。理由を聞くとキャラクターのイメージが出来ないからと言われた。

 

Fate/Zeroの同人誌版は、表紙はもちろん、口絵にはキャラクター紹介や場面のイラストが描かれている。サーバントにいたってはパラメーターや宝具の解説まであった。それが4冊分である。一方空の境界は表紙こそは主人公が描かれているが、挿し絵がほとんどない。各章に申し訳ない程度にイラストがあるだけで、それすらも満足な情報量ではない。キャラクターをイメージしろといれても、難しいかもしれない。

 

私は中学生の頃、銀河英雄伝説を読んだ。説明不要の田中芳樹による大作SF小説だ。私が読んだのはトクマノベルズ版で、登場人物が600人以上出てくのにキャラクターイラストが皆無だったので、誰が誰だか混乱した。(私はその時、アニメ版があることを知らなかった) 仕方がないので、当時はまっていたスーパーロボット大戦というゲームから適当なキャラを当てはめて読んでいた。主人公の一人であるヤン・ウェンリーはアジア系だったので、同じアジア系のコウ・ウラキ(機動戦士ガンダム0083の主人公)を当てはめたのだ。後に全然似てもに似つかなかったのを知ったが、私はよく別の作品のキャラクターをイメージする読み方をしていたのだった。

 

妻は相変わらず読書が苦手だ。文章が頭に入ってこないらしい。おそらくだが、 書かれている言葉を、頭の中にイメージ出来ないのだと思う。おまけに語彙が乏しいので、言葉をひとつひとつ理解しながら読み進めなければならない。だから疲れて読みきれないのだろう。映像化済みの作品ならなんとかなるのだろうか。